コラム

加算の算定要件と基本的な考え方②

2019.09.09

今回は、配分の考え方やいわゆる「リーダー級」の扱いについて解説します。

 

今回は「経験・技能のある介護職員」「その他の介護職員」「介護職員以外の職員」の3つのカテゴリーに分かれ
配分比率がそれぞれ「2:1:0.5」になるように設計するということはご存知の通りです。

 

 

ここで注意しなければいけない点が3つあります。

 

1.配分比率の基準は「平均賃上げ額」
たまに「総額」が「2:1:0.5」になると誤解されている方がいらっしゃいますが、
基準となるのは「総額」を「常勤換算(「介護職員以外の職員」を除く)」で割った「平均賃上げ額」です。

 

2.「2:1:0.5」必須ではなく「2以上:1:0.5以下」
「2:1:0.5」に引っ張られてしまいがちですが、加算の本来の趣旨は
「経験・技能のある介護職員」の処遇改善にあります。
そのことから、制度も「経験・技能のある介護職員」が最も厚遇される形になっています。
極端なことを言えば「経験・技能のある介護職員」のみに分配することもできれば
「介護職員以外の職員」への分配をゼロにしても問題ありません。

 

3.「介護職員以外の職員」の取り扱い
「介護職員以外の職員」の取り扱いは例外的なものがいくつかあります。
まず「平均賃上げ額」を算出するとき、他とは違い常勤換算以外にも実数で計算できます。
また、賃上げ後の賃金が年収440万円を超える場合は、賃上げの対象とすることはできません。
一方で「平均賃金額」が「その他の介護職」より低い場合は
「平均賃上げ額」を「その他の介護職」と同じ水準まで引き上げることを認められています。

 

以上のことを配分の際には抑えておきましょう。

 

 

また「経験・技能のある介護職員」のうち1名以上は、
月額8万円もしくは年収440万円までの賃上げが必要とされています。

人数は事業所の規模にはよらず、あくまで1事業所につき1名です。

 

これについては「加算額が少額な場合」は設定しなくても認められることとされています。
また、規定の整備や研修・実務経験の蓄積などに一定期間を要する場合も認められます。

 

これは、事業所開設後間もない場合や、前回のコラムで触れたような
キャリアパス要件3を満たす「能力評価」や「等級システム」の開発期間中も認められると考えられれます。

ここからも、能力評価やキャリアパスを介護現場に浸透させたい意図が読み取れます。

 

 

法人全体で算定する場合は、事業所数と同数必要になりますが、設定しなくても良い事業所が含まれれば、
その事業所の数だけ除外されるということになります。

 

仮に2事業所で申請し、事業所Aでは設定が必須で、事業所Bでは設定が不要な場合、
この法人では2事業所で1名だけ設定すれば良いということになります。

ここまでは基本事項のおさらいをしてまいりました。

 

次回からは、この加算の活用の仕方について考えていきたいと思います。

 

 

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