コラム

外国人人材と日本の介護

2020.03.07

==ポイント==================
・日本の介護感を伝えることが重要
・「介護サービスを受ける」という概念がない
・「自立支援介護」という考え方がない
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外国人介護人材を受け入れる際に最も重要なことは、“言葉の壁を超えること”よりも「日本の介護感」を伝えることです。

 

日本の介護の特徴として、「自立支援」を中心に「認知症対応」「権利擁護の視点」などが挙げられます。

 

しかし、日本での就労を希望する人の多いベトナム、フィリピン、中国、ミャンマー、インドネシアなどでは日本と介護の考えが大きく異なります。

 

 

東南アジア・東アジア諸国では、そもそも「介護サービスを受ける」という概念がほぼありません。

 

介護が必要になれば家族が面倒を見るか「ハウスキーパー(メイド・家事手伝い)」を依頼し、病気になれば病院へ「入院」するのが一般的です。

 

このように「医療」と「ハウスキーパー」の視点が主となります。 

 

その間に位置する「介護サービスを受ける」という考え方は存在していません。

 

 

特に「自立支援」という考え方では、差が顕著に現れます。

 

数年前、筆者がミャンマーにて、日本に来日して介護の仕事をする候補者と意見交換をしていると「身体が不自由なのに、なぜ代わりにやってあげないのですか?」という質問がありました。

 

どうやら、「支援が必要だから施設で暮らしているのに、代わりにやってあげないのは可哀そうだ」ということでした。

 

確かに「介護」や「自立支援」という考え方が浸透していないことを考えると、そのように感じるのは無理もないかもしれません。

 

その場では、日本では残存機能を活用しできる限り自分でおこなっていただくという「自立支援」の考え方が浸透していることを伝えました。

 

また、受け入れ先の介護施設様には「自施設の介護の考え方」を事前に資料としてまとめ、手渡していただくことになりました。

 

資料には、すべて代わりにやってしまうことは高齢者の“できる事をする”機会を奪い、高齢者自身の能力をかえって衰えさせてしまうことを記載し、“あえて”ご自身でしてもらうことが支援の一部であるということを理解していただきました。

 

 

このように、外国人介護人材を受け入れるためには言葉の壁を乗り越えたり、介護技術や業務を教えたりする前に、最も基本となる「日本の介護感」がどのようなものなのか、を理解してもらうことがとても重要です。

 

それを伝えるための工夫が、受け入れ前にも受け入れた後にも重要となってくるといえるでしょう。

 

 

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