収支改善に向けての手法を大きく3つに分類した。
1.固定費を減らす視点
2.変動費を減らす視点
3.収益を増やす視点
この3つの視点が収支管理の基本となる。
1つ1つの項目を確認しながら改善点を模索していくことになる。
現時点で、これらの視点で自社の収支を見たときにチェックできていない視点があるのであれば、今すぐに着手してほしい。
次回以降これらの視点で収支改善に向けた施策を整理していくが、念のため用語の整理をしておきたい。
固定費とは支出の中でも、売上の増減に関わらず、安定的に出ていく費用のことである。
家賃や人件費(賞与・交通費・退職金なども含む)、物品リース費用、光熱費、広告宣伝費などがそれに当たる。
サービス業である介護事業においては、特に人件費の割合が高くなっており、サービス業種ごとにその平均も算出されている。
介護事業経営概況調査や介護事業経営実態調査等で確認することができるので、自事業所の人件費の割合のベンチマークとすると良いだろう。
広告費については、どの程度の経費でどの程度成果に結びついたかを確認することが重要であろう。
変動費とは支出の中で、売上の増減に比例して増減する費用のことで、派遣社員や契約社員などの給与、職員の残業手当などがそれに当たる。
ICTの活用等で、残業手当等の削減に成功している例もある。
収益とは売り上げのことである。
基本的に単価×客数で算出され、介護事業においては基本報酬や加算による単位の合計や食費等の保険外収入の合計、延べ利用者数や稼働率等で算出される。
介護事業においては介護保険収入がその大部分であると思われるが、それ以外にも保険外の収入を得ている法人も最近は急激に増加してきている。
配食事業や家事代行サービス、保険外リハビリ事業といったシナジーのある分野が創出されてきており、一部の特区では混合介護の提供なども試験的におこなわれている。
収支改善に向けどのように取り組んでいくか次回以降お伝えしていく。
メルマガ登録をすると最新のコラム掲載情報が受け取れます!
前へ< >次へ