コラム

通所介護の生き残り戦略~まとめ~

2019.05.20

これまで12回に渡って「通所介護の生き残り戦略」について解説をしてまりました。

 

今回は最終回になりますので、これまでの記事のまとめと振り返りをしたいと思います。

 

 

①特長を棚卸する

「社会的孤立の解消」「心身機能の維持」「家族の負担軽減(レスパイト)」といった要素が基本的な機能に加え、近年では「認知症ケア」「中重度ケア」「機能改善」「栄養改善」等の機能もまた、加算などで評価されるようになってきていること、それらに沿った形での質の向上や差別化の戦略が必要であるとの考え方を解説させていただきました。

 

 

「機能訓練」ならば、専門職の配置の人数や、身体機能の維持・改善をした利用者の割合、「レスパイト」や「認知症ケア」ならば認知症介護実践者研修等の修了者の人数、加算を算定しているか、学習療法や回想療法などの専門プログラムの導入など、成果や専門性を具体的な内容や数値を交えながらPRできる形にするのが良いということをお伝えしました。

 

 

②ツールの作成と営業

毎月配布するチラシと、綿密にサービス内容を解説するアプローチブックの整備をご提案しました。

 

チラシでは「メインターゲット」「強みとその根拠」「報告事項」を盛り込むことをお伝えしました。

 

「メインターゲット」「強みとその根拠」では①で棚卸したデイサービスの特長を、「報告事項」では「新しいスタッフが加わりました!●●という経歴を持っています!」「新プログラムをリリースしました!」といった事業所の動きを伝えます。

 

こうすることで、マンネリにならないようにしながら、しかし伝えたいことは繰り返し伝えることができます。

 

アプローチブックは、興味を持った方の体験利用や契約を促す“クローザー”の役割を持っています。

 

「①一言で表現するコンセプト」「②デイのこだわり・特長」「③ご利用者の声」「④利用料金」「⑤体験利用の案内」という流れでコンテンツを作成し、デイの内容に十分に興味を持っていただいた上で、その流れで⑤を通じて体験利用に結びつけるという構成にすることをお伝えしました。

 

営業では「①同じ事業所で面識のないケアマネジャーの情報を取得する」「②来所したことのないケアマネジャーに来所いただく」「③ご利用者の情報共有」を通じて、単純な訪問ではなく、ケアマネジャーとの関係性の構築を主に置いた活動の重要性について解説しました。

 

 

③事業所運営の本質

後半は「自立支援」を例にしながら、デイサービスの運営で重要な考え方について解説させていただきました。

 

より良いサービスを提供していく上で重要なことはPDCAを回しながらサービス内容の点検、改善をおこなっていくことであり、そのためのにはまず「計測(モニタリング)」が必要であるということをお伝えしました。

 

今後、アウトカム評価が介護事業に広がっていくという観点からも、これは重要なポイントになります。

 

次に、そこで測定したデータをどの様に活用するかについて解説しました。

 

測定結果は大きく「利用者様個人の測定結果を確認する」「事業所全体での測定結果を確認する」という方向性で活用が可能です。

 

前者は、ご利用者様お一人おひとりの状態やその変化の確認をおこなうために活用し、特にご利用者や関係者間での情報共有に、データの報告という形で役に立ちます。

 

後者は、事業所全体のご利用者様の経過をまとめることで、自分たちの目指す介護をおこなっていく上で、きちんと出したい成果を出せているか、出せていないとしたら何が原因なのかを、全体的な推移から解き明かすために活用できます。

 

測定が煩雑にならないよう、表計算ソフトなどを活用して自動出力できることの需要性についてもお伝えしました。

 

こういった結果をまとめ、成果報告会として専門職に伝えることで、自事業所のブランディングにつなげるコツも解説させていただきました。

 

 

以上の様に、12回に渡り、通所介護の生き残り戦略について解説してきました。

 

バックナンバーについては、こちらの「通所介護の生き残り戦略」からご覧いただけます。

 

是非、事業所運営においてもお役立ていただければと思います。

 

 

 

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