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キャリアパス制度の構築のポイントと流れ

2018年06月15日

キャリアパス制度の構築のポイントと流れ

前回までの人事評価制度に代わり、今回からはキャリアパス制度についてご説明します。

 

「人事評価制度とキャリアパス制度の違い」で解説させていただいた通り、人事評価制度は「実績・姿勢」を評価する制度であるのに対し、キャリアパス制度はその性質上、「能力・技術」を評価します。

 

「法人内資格制度」と呼ばれることもあり、その名の通り試験などを実施し、一定の基準を満たすことで次のクラスに上がり、場合によっては給与などの待遇とも連動します。

 

一定の基準に達したら管理者になれる、などの基準と連動するケースもあります。

 

 

構築については、人事評価制度と同様ワーキンググループを組織し、現場に即した設計をするとともに法人の方針との調整を図っていきます。

 

段階はおおむね4~6段階に分かれ、最も初歩的な段階は入職後3カ月程度、入所施設であれば順調にいけば一人夜勤を実行できる程度のスキルを目安に設定するケースが多いです。

 

そこから、最上位を管理者・施設長クラスに設定し、職員様の人数や現場の状況に応じて、階層をどの様に分けるかを検討していきます。

 

 

人事評価制度は、各階層ごとに評価項目が設定されていたのに対し、キャリアパス制度は技術の発展という観点から、大まかな評価項目は全階層統一、その中の細かな項目は階層ごとに設定されるという形になります。

 

例えば「介護技術」というカテゴリーがあったとき、初期の階層は基本的技術の取得が項目となりますが、それが発展していくと、個別対応や状況判断のスキル、さらにはそれを指導するというスキルに発展していきます。

 

また「理念」という項目があったとき、それは初期段階ではまずは「理念」を覚えることから始まりますが、それが発展していけば「理念」と実践の関係性の理解や、自ら理念を実現するために何をすべきかを考える力が試されることになります。

 

この様に、段階を経ながら、最終的には指導者としての成長を見える化していくのがキャリアパス制度の目的となります。

 

そして、何を基準の項目とするかについても、法人ごとに特色が出てくるのは人事評価制度と同様です。

 

 

では、基準の項目が定まったとして、次に何をしていくことになるのか。

 

次回はそのことについて解説します。

 

 

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