コラム

『科学的介護』や『自立支援』に関する議論の大きな流れ

2018.01.16

公的保険制度の中で行われる介護保険サービスに対して、質が問われ始めてきています。
 

これまではどのような設備でどのような人員体制でサービスを提供するか、つまりストラクチャーでサービスは評価されてきていました。
 

ストラクチャー評価とは、介護サービスを提供する仕組みや体制を評価するものです。例えば、職員やご利用者の人数や提供しているサービス内容などを評価するということになります。

 

医療に置き換えると、医師や看護師、リハビリ職員が何名いるかなどの人員基準、病室が何平米以上、廊下幅が何m以上、CT・MRIを検査できるなどの設備基準などになります。
 

人員基準には、介護事業者は人員集めに苦労してきた経緯もあると思います。ストラクチャー評価では人員体制や提供環境などをある水準まで引き上げるには非常に有用ですが、そこからさらに質を高めていくためには「プロセス評価」や「アウトカム評価」を併用することが必要です。
 

つまり、看護師○名、介護福祉士○名、理学療法士○名が提供した介護サービスの質は必ずしも一定ではなく、当然利用者・入居者の属性や職員の質、サービス提供方法などによって異なります。

 

仮に“リハビリ”を例にとっても、実際に我々が多くの介護施設を訪問させていただく中で、リハビリ専門職の人数とその中で提供されているリハビリの質は必ずしも相関しているとは感じません。

 

専門職の人数が少なくても、システムが整っていたり、環境が適切であったり、他の職員のリハビリマインドが素晴らしかったりすれば、リハビリ専門職の人数以上の効果を生み出すことが出来ます。
 

これまではある資格を持った職員を決められた人数集めれば良かったものが、徐々にどのようなことを提供し、結果としてどうなったかという部分で評価されるようになってきました。
 

これまでこのような業務を行っている職員がいなかったり、仕組みがない状態で質の評価が導入されると、現場では混乱が起こる場合が多いですので、早めに対策を打っておきたい事項になります。
 

「介護サービス」維持・改善相談センターでは、質の評価に向けて、職員数名を含めたワーキンググループを組織し、仕組み作りを支援するなどしています。ご興味がありましたら、お問い合わせください。

 

アウトカム評価に関するご相談はこちら>>「介護サービス」維持・改善相談センター/

 
次回は、質の評価の中での「アウトカム」についてご説明いたします。

 

 

 

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