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人事評価制度構築の具体的な流れ

2018年06月04日

人事評価制度構築の具体的な流れ

前回は人事評価制度構築のポイント、考え方についてご説明いたしました。

 

今回は、より具体的なその構築の流れについて解説いたします。

 

 

ワーキンググループを組織した後、まず伝えるべきことは制度導入の目的です。

 

人の価値を決めることではなく、人を育てることが目的であるとかならず伝えましょう。

 

さらに、そのためのポイントとして、基本的には3段階評価で「最低限これはできないと困る」「ここまでできたら十分合格点」「ここまでできたらみんなの見本!」を目安に制度を設計することを伝えます。

 

たとえば「利用者理解」という項目があったとして、

 

 

  • 最低限これはできないと困る

⇒顔と名前が一致していて、特記事項を理解している。

 

  • ここまでできたら十分合格点

⇒サービス提供を通じて積極的にコミュニケーションを図り、そこで得た情報を他職員と共有している。

 

  • ここまでできたらみんなの見本!

⇒ケアプランやケースファイル等を閲覧し利用者ごとの目標、疾病、ADLの状態等についてより深く理解している。

 

 

という例を示せば、ワーキンググループの方にも成長を促す制度であるという意図が何となく伝わります。

 

よくある「1~5の段階評価」ではなく、具体的な行為・姿勢が評価基準となっていることがポイントです。

 

これを示すことで「次の段階を目指すにはどうすれば良いか=成長の方向性」と、評価の基準をより明確にすることができ、指導をおこなっていく上でもより具体的な説明をすることができます。

 

 

また、レベルアップしていくことを考えると、みんな一律の評価基準ではなく、例えば経験や職責ごとに異なる基準を設けることも重要です。

 

ただ、ここでは次の段階に進んでいくことも考慮が必要なので、例えば「新人(1~3年)」の場合、「中堅(3年~)」の評価項目は、通常の1/2だけ反映するといった設計をすることも有効です。

 

 

多くの場合、この段階は「新人」「中堅」「管理者」の3段階に分け、それぞれの項目ごとに5~10程度の評価項目を策定します。

 

これらを示した上で、ワーキンググループでは段階ごとの評価項目を定め、さらに評価基準を設定していきます。

 

通常は半年程度の時間をかけて設計し、運用に入ります。

 

運用の方法については、次回、ご説明いたします。

 

 

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