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【札幌視察】“先駆的経営”視察ツアーin札幌 終了しました

2016年07月17日

【札幌視察】“先駆的経営”視察ツアーin札幌 終了しました

8月4日・5日の2日間、“先駆的経営”視察ツアーin札幌と題して

介護業界および異業種での最新事例視察および特別講演ツアーを行いました。

 

視察をさせて頂きました法人様、ご参加頂きました皆様には厚く御礼申し上げます。

 

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簡単ではございますが、ツアーの結果についてご報告いたします。

 

【①社会福祉法人ノテ福祉会様】

 

1日目は、社会福祉法人ノテ福祉会様をご訪問し、ジャパンケアの創業者でも

ある対馬徳昭理事長より特別講演を頂きました。

 

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●制度に縛られないサービス開発

 

その見どころは、制度ができる以前から、現実のニーズに合わせた

独自サービスを開発していることでした。

 

例えば、ノテ福祉会様では「夜間対応型訪問介護」

「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」の開始より10年以上前に、

その原型となる「24時間在宅ワープケア事業」を開始しました。

 

 

現在ではその取り組みが、国が推進しようとしている

「地域包括ケアシステム」の要と位置づけられています。

 

 

現実のニーズに合わせたサービスの開発が、国の制度も変えたのです。

 

 

●現在の取り組み「アセスメント入所」

 

そのノテ福祉会様が、現在、特に注力されている取り組みとして

ご紹介頂いたのは「アセスメント入所」です。

 

これは、要介護者の在宅生活を支える上で最も重要となる

「ケアプラン」を適切に構築する為の取り組みです。

 

簡単に説明すると、

 

①介護老人保健施設へ入所、

②24時間スケールでアセスメントを実施、

③阻害要因の抽出(何故、家に帰れないのか。それを取り除くにはどうすれば良いか)、

④多職種協働でのカンファレンス(社会福祉士、介護福祉士、看護師、リハビリ職、医師等)

 

という流れの中で在宅生活の阻害要因を明確化し、

それを各専門職の視点からどのように取り除き、

在宅復帰を実現させるという取り組みです。

 

在宅での生活を実現するという目的の為に、

制度に縛られないサービス開発を行われている一例になります。

 

その他にもITを活用したケア体制や、

グループ内の学校法人と連携した教育体制についてご紹介いただきました。

 

 

●捉われないことの大切さ

 

ノテ福祉会様の特徴的なところは、現状あるものに捉われず、

本当に必要なものを見極めてそこに徹底的に注力されるということにあります。

 

新しいことにチャレンジするその大切さを改めて感じました。

 

 

【②株式会社さくらコミュニティサービス】

 

2日目の午前中は、介護事業所および介護・福祉スクールの運営、

およびミャンマーで介護の技能実習生募集を準備されている

株式会社さくらコミュニティサービス様を視察させていただき、

代表取締役の中元秀昭氏にご講演いただきました。

 

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●事業内容

まずは「日本の介護(Kaigo)のグローバルスタンダード化」

「介護の義務教育化」を掲げていらっしゃるさくらコミュニティサービス様の

事業内容についてご紹介いただきました。

 

教育事業、介護事業、人材サービス事業を中心として、

IT事業や海外事業についても取り組みを開始している現状についてお話し頂きました。

 

●ミャンマーでの海外人材に関する取り組み

今回のご講演では特に、解禁を間近に控えた海外人材について

詳細にお話しいただきました。

 

現地の医療・介護従事者のスキルアップの為の取り組み

(職業訓練校の設立、内務省と提携した介護講師育成)、

 

日本での受け入れの為の取り組み

(事業協同組合の設立、日本語学校の設立、タブレットの開発)と

 

海外人材受け入れの為の総合的な取り組みをご紹介頂きました。

 

現地では既に技能実習生を希望する方向けの募集説明会を実施し、

20名定員のところ86名の希望者が参加されたとのことでした。

 

ミャンマーにおける、日本の介護への関心の高さが表れているかと思います。

 

また、こういった流れを受けて日本の介護事業者として

どのような準備をしておくべきかという点についてもご説明頂きました。

 

特に、数値化されない国民性や歴史的背景を踏まること、

双方にとって利益が得られる関係を構築することが重要であるという考えは、

より良い関係性を維持していく為にも非常に重要であるといえます。

 

●今後の介護業界に与えるインパクト

外国人材解禁まであと少しというところ、その最前線で

活躍されている中元社長のお話しは非常に刺激的なものでした。

 

少なからぬインパクトを日本の介護業界に与えることになると思われますが、

それをチャンスと捉え、実際に動いていくことが非常に重要であると考えます。

 

 

【③株式会社プリプレスセンター様】

 

2日目午後、最期の特別講演は、印刷業界より

株式会社プリプレスセンター藤田靖社長をお招きし、

業界が縮小していく中でいかに売り上げを伸ばしてきたのか、

その戦略についてご講演頂きました。

 

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●印刷業界の現状

 

まずは印刷業界の現状についてお教え頂きました。

 

IT分野の発展により印刷広告が減少し、

印刷業界は市場規模が縮小しているということ、

また、印刷業界においても人材が不足しているという

状態にあるとのことでした。

 

そんな中でもプリプレスセンター様は売上を拡大し

成長を続けています。

 

その取り組みについてご紹介頂きました。

 

 

●何に投資するかを考える

 

まずは、縮小する市場の中にも存在する成長分野に

投資するということでした。

 

広告系の印刷物は減少していく中で板紙系(段ボール等)の分野が

成長していることに気付いた藤田社長は、その分野への投資、

すなわち板紙系のノウハウを持った企業のM&Aをおこないます。

 

特定分野での減算などが著しい介護報酬においては、

非常に示唆するとところの大きい取り組みです。

 

また、それ以上に重要であるとお話しされていたのが、人材への投資です。

 

情報共有や全体研修、外部研修等、積極的に人への投資をおこない、

若手の管理職への抜擢も積極的におこなわれているとのことでした。

 

特にユニークだったのは、管理職候補の方は積極的に海外研修に送り出し、

海外から新しい知恵を学ぶことを推奨しているという取り組みです。

 

新しい経験をさせる為、社長よりも社員の海外出張を優先させるという考え方は

非常に面白く拝聴しました。

 

その他にも、補助金の活用やM&Aを活用した組織拡大のノウハウ

(M&Aを担当されるグループ会社様がいらっしゃいます)について詳細にご紹介頂きました。

 

 

 

全ての講演の根底に「何に投資するか」がテーマとして流れていたように思います。

 

それはもちろん「人材」であり、「本当に必要とされるサービス」であり、

「新しいチャレンジ」であり、「成長の可能性のある分野」です。

 

日々変化していく介護業界において、その本質を忘れず、今あることを超えて

チャレンジをし続けることの重要性に改めて気づかされた想いです。

 

社会福祉法人ノテ福祉会様、株式会社さくらコミュニティーサービス様、

株式会社プリプレスセンター様、この度は誠にありがとうございました!

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