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待機者5,000人の施設の地域に根差した取り組み 台湾・台北における介護・教育・福祉機器展視察ツアー レポート⑤

2017.08.28

5.台湾の介護施設における交流×教育

 

==ポイント==================================

・地域全体の高齢者の方々を対象とした取り組み

・台湾における、地域で生涯学習に取り組む文化

・私たちが感じた2つの強み

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前回は、高齢者向け大規模入居施設「双連安養中心」における多様なサービスについてお伝えしました。

今回は、こちらの施設における地域の高齢者に対して提供している特徴的なサービスについてご紹介します。

 

双連安養中心では、入居者および地域の高齢者に対する、生活の総合的な支援をおこなっていました。

具体的には、專業の職員が個別的に高齢者福祉の申請や手助けをしたり、

松年高齢者大学(新北市が運営する高齢者向けの生涯学習センター)の取り組みで地域における生涯学習など

を推進したりしています。

 

松年大学では毎週38コマの授業を行っており、講師を入居している高齢者が務めるなどしています。

 

授業内容は、絵画・手工芸・歌・ダンス・体操・書法・英語など心·技·体に有益な活動をおこなっており、幼稚園の園児との交流をしながら学習を行ったりすることで認知症高齢者も学習を促す取り組みをしていました。

 

入居者は全員無料、地域住民は月に700台湾元(約2,520円)の月謝で利用することができるそうです。

 

元々、台湾では生涯学習に地域で取り組む文化が根付いており、松年大学の取り組みも、開始2年目には受講者が600名を超えるほどになったとのことでした。

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★強み①

高齢者ケアの視点からすると、米国におけるCCRC(Continuing Care Retirement Community)のように健常高齢者のうちから移住し、介護予防・健康増進に取り組みながら、もし介護が必要な状態になっても施設内の移動で最期まで一貫したケアができるという点が最大の強みだと思われます。

自立の段階から、様々なサービスを通じて高齢者にアプローチすることができているといえるでしょう。

 

★強み②

また、元気なうちから施設に入居していただき、フレイル・認知症予防を行えているという点も強みの一つです。

日本ではハード面がすでに整っており、施設への設備投資が行いにくい現状があるため、巨大施設を作り早期に健常高齢者の入居を促すモデルは確立しにくいところがあります。

そのため、日本においては在宅系サービスや地域に根差した活動などで積極的に取り組んでいく必要があるでしょう。

 

 

次回は、台湾の施設におけるスタッフ・人材教育の特徴についてご紹介します。